都江堰 観光ガイド:李冰が作った中国古代の水利システム【世界遺産の旅】

都江堰 成都

中国四川省にある都江堰(とこうえん)に行ってきました!

都江堰(とこうえん)は、中国四川省にある歴史的な水利システムです。

都江堰

約2300年前に造られたものが、今も使われているって凄いですよね!

その優れた技術と長い歴史から、1996年、都江堰はUNESCOによって世界遺産として認定されました。本記事では、都江堰の背後にある歴史と技術について詳しく探ってみましょう。

都江堰が四川を豊かにした?

 

都江堰を簡単に纏めると、

 

  • (誰が?)= 四川省のトップだった李冰(リヒョウ)が、
  • (誰のために?)= 水不足や川の氾濫で苦しむ農民のために
  • (いつ?)= 紀元前3世紀に作った
  • (なにを作った?)= 水利システム!

当時、このエリアは水害に困っていました。春の雪解けの時には水が増えて洪水が発生したり、逆に干ばつの時には水が足りずに問題が起きたり、、、

そこで、李冰は氾濫が多く暴れん坊だった一本の川、岷江(みんこう)を本流と支流の二つに分ける工事を行い、一定の水量が町にいくようにしたのです。

本流と支流に分ける魚嘴

本流と支流に分ける魚嘴 (観光スポットとしても有名です)

しかし、この時代に大型クレーン、コンクリート、爆弾なんてありません。

全て「分析×発想×DIY」でやりくりした李冰のすごさに驚きの連続でした。

例えば、本流の水をせき止めるための壁は、網目上に編んだ竹の中に石を入れて積み上げたり、

都江堰 

この竹の網と石の束を積み上げて本流の水量を調節

大きな岩山は、火をつけて熱し、膨張させた後に急激に冷やして「ひび」を入れて、少しずつ壊していったそう。

奥にある水路には、もともと岩山があった

このような工事を31年かけて行った結果、町行きの水路(↓写真の手前)に流れる水量は一定にした。氾濫しそうな時は川側に設置したDIYダムを開放して、町を死守。

都江堰

手前が町へ行く水路で、奥が本流になっている

これが見事成功して、おかげで成都は穀物が豊かで有名になりました。

以降、氾濫や干ばつも一切起きていないそう。2300年前に造られたものが、今も使われているって本当に凄い👀

李冰(リヒョウ)ってどんな人?

李冰は、都江堰の主要な設計者であり、古代中国の政治家です。秦の孝文王によって蜀(四川
省)の太守に任ぜられた彼は、「農民のために」をモットーに何ができるかを考え、当時、水不足や川の氾濫で苦しむ農民のために、都江堰の計画と建設を指導し、その優れた技術的な知識と指導力によって、この灌漑システムの成功を実現しました。

李冰は工事の途中で病に倒れ没して事業は息子に受け継がれたのだが、この親子を祀るため、都江堰を望む山の麓に二王廟という寺院が建てられている。中国の民衆は、道教の神々に李冰を加え、その功績をたたえている。

彼は偉大な功績を残したため、農民から神として崇められ、都江堰の「二王廟」という寺院に祀られています。

農民のために頑張って、天災から人々を守り、道教の神様の一人になったという、凄すぎる生涯を送った李冰さんでした。

まとめ

都江堰は、中国史上もっとも偉大な土木事業といわれており、その技術と歴史的価値から世界遺産として称えられています。

2,300年前のものが今でも使われていると聞くと、歴史の偉大さ、重みをものすごく感じました。

李冰のように、大志を抱いて、人のために働けるようになりたい!というロマンも掻き立てられ、本当に行ってよかったです。

おまけ:ガイドさんおススメの映えスポット

都江堰のすぐ隣にある南橋を渡ると古街があり、レストランや観光お土産が買えます。さらに夜にはライトアップされ、立派な橋と青く美しい川を見ることができますよ。

都江堰 南橋

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